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不動産投資 入門編(1) ~初心者は何から始めるか~

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不動産投資に興味を持ったけど、何から始めて良いかわからない・・・。
これから不動産投資を勉強してみたい、という方向けに不動産投資の仕組みやリスクなどをなるべくわかりやすくまとめます。
なお、自分の体験も交えながら書いていきますので、自分と同じようにサラリーマン大家を目指す方の参考になれば嬉しいです。

入門編は5回に分けて説明します。

1.不動産投資の仕組みを知る(今回)
2.エリアと物件の種類を知る
3.かかるお金を知る
4.不動産投資のリスクを知る
5.不動産投資のメリット・デメリットを知る

1.不動産投資の仕組みを知る

まず最初に不動産投資で収入を得るための仕組みを学ぶのが最初のステップです。
何事もまず基本を押さえておくことが大切ですね。

不動産投資のお金の流れはそこまで複雑ではありませんが、最低限収入と支出についての考え方は必要になります。

ここでは例として区分マンションの1室を持っているという想定で考えてみましょう。
※区分マンションとは、たくさんの部屋がある大きなマンションの1室だけ購入する方法です。

あなたはマンションの1室を持っていて、月額家賃5万円でAさんに貸すことにしました。
Aさんは月5万円をあなたに支払いますので、年間(12ヶ月分)で60万円の収入になりますね。

これがあなたの年間最大収入です。

今度は支出を考えてみましょう。
不動産は持っているだけで毎年「固定資産税」という税金がかかります。
固定資産税はその不動産の資産価値や土地の評価額によって変わってきますので、物件ごとに異なりますが今回の例ではわかりやすく年間5万円の固定資産税がかかるとします。
そして区分マンションの場合、「管理組合費」と「修繕積立金」がかかります。
これは区分マンション特有の支出なのですが、これも物件によって金額が異なります。
今回の例では管理組合費が6千円、修繕積立金も6千円とします。

※管理組合とはマンション全体の自治会みたいなもので、マンションに快適に住めるようにかつマンションの価値が下がらないように統治するための組合で、基本的にマンション所有者が全員組合に入ることになります。

また、修繕積立金は管理組合でマンションの共用部の修繕などを行う際に使うお金をみんなで積み立てていく仕組みです。
マンションの自分の部屋の中は占有部と言って所有者が自分で修繕しますが、エントランスや階段、エレベーターなどマンションの全員が使用する共用部はみんなでお金を出し合って修繕する必要があります。
そのため、毎月少しずつみんなでお金を出し合って積み立てていくのです。

さらに、不動産には管理業務という考え方があり、そこでも支出が発生します。
(自己管理という方法でこの支出を抑えるやり方もありますが、今回のケースではサラリーマン大家を想定しているので管理業務を外部の業者に委託する例とします)

さきほど、マンションの管理組合という話をしましたが、この管理組合はマンション全体(共用部)の管理をしますが、個々の部屋についての管理をしてくれるわけではありません。

個々の部屋の管理とは、毎月家賃がきちんと振り込まれているか、貸している部屋で何か問題が発生した場合に入居者からの問合せを受けることや、部屋の設備に問題があった場合はガス業者や水道業者などを手配して修繕するようなことを言います。

不動産屋さんの多くは、物件の紹介や物件の売買だけでなく近隣のアパートやマンションの管理業務を行っています。

つまりあなたがマンションの1室を持っていた場合もどこかの管理会社にその部屋の管理業務を委託することになると思います。
(サラリーマンの場合、日々の入居者からの問合せ対応など自分の仕事中に対応できないため)

管理会社に部屋の管理を委託する場合は、だいたい月額家賃の5%程度の費用となることが多いです。
今回の例の場合は月額家賃が5万円でしたので管理費は2500円と想定します。

では、ここで一度年間の収入と支出を整理してみましょう。

■収入 60万円
●支出
・固定資産税 5万円
・管理組合費 7万2千円(月額6千円×12ヶ月)
・修繕積立金 7万2千円(月額6千円×12ヶ月)
・管理委託費 3万円(月額2.5千円×12ヶ月)
■支出合計 22万4千円

総合計 37万6千円

※実際にはこれの他に設備修繕のための修繕費や、新しい入居者を探してもらうための広告費などがかかってきますが、まずは初心者向けにお金の流れを知っておくためにシンプルにしてあります。

この金額を見てみなさんはどう思いますか?
収入の半分ちょっとしか自分の懐に入ってこないことに微妙と感じる人も多いかも知れませんね。
しかもこの金額は一年間Aさんに入居してもらった場合を想定した、いわゆる満室想定という最大の金額です。
実際はAさんは一年経たずに解約する場合もありますので、そうすると年間60万円というのも45万円だったり30万円だったりします。

もし、この部屋が一年のうち4ヶ月しか入居してもらえなかった場合はどうなるでしょうか?
年間収入は20万円となり、支出合計の22万4千円より少ないため2万4千円の赤字となります。
※実際には空室時に管理委託費を取らない管理会社が多いため、管理委託費も4ヶ月分となり年間1万円の計算になり、支出合計は20万4千円となります。

ここまでの説明が不動産投資における収入の仕組みです。
不動産というのはうまく利用できれば利益を出せますが、うまくいかなかった場合にも不動産を持っているだけでかかる費用があるため、マイナス収支になる可能性があります。
これが不動産投資の魅力でもあり怖さでもあります。
不動産投資の仕組みを知らない人にとっては、自分が働かなくても不動産がお金を稼いでくれる「不労所得」と思われがちですが、実際に不動産投資を行っている人から言わせると「不労所得」ではなく「苦労所得」であると言います。

そして、たまにニュースなどで聞く「不動産投資に失敗して多額の借金を背負う」という悲惨な人生は、これらの基本的な知識がないまま安易に不動産を持ってしまうことから起こります。

例えば、上記のマンション1室を借金なしで購入して持っていても、時には年間でマイナス収支になるという話をしましたが、もしこれが借金で購入して毎月ローン返済があったとしたらどうでしょうか?

もう一度、年間収支を見てみましょう。

■収入 60万円
●支出
・固定資産税 5万円
・管理組合費 7万2千円
・修繕積立金 7万2千円
・管理委託費 3万円
★ローン返済 36万円(月3万円)
■支出合計 58万4千円

総合計 1万6千円

仮に月3万円返済するローンだった場合、なんと満室想定でも年間の利益はわずか1万6千円となってしまいます。
1ヶ月でも空室が出ると即マイナス収支となるため、このような物件は非常にリスクが高いと判断するべきです。

実際にはこのような物件でも、かなり格安で販売されていたり、立地が良好で空室になってもすぐ次の入居者が決まる等、条件によっては投資に値する場合もあるのが不動産投資の面白いところでもあります。

ただ、初心者の方にまず覚えておいて欲しいのは、不動産投資は条件によっては簡単にマイナス収支になってしまうリスクがあるということです。
そして今回の例はマンション1室でしたが、物件の規模が大きくなればなるほどプラス収支もマイナス収支も額が大きくなるということも心して勉強してもらいたいと思います。
次回は「エリアと物件の種類を知る」について説明します。

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