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貯蓄率と欲求のコントロールについて(後編)

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投資信託への入金力を高める上で、貯蓄率という考え方はとても効果が高いので考えてみましょう。
前編では貯蓄率について紹介しましたが、後編では貯蓄率を使った欲求のコントロールについて考えてみます。

1.貯蓄率を使っておこづかいを決める
2.分相応と足るを知る
3.自分にふさわしいお金の使い方
4.まとめ

1.貯蓄率を使っておこづかいを決める

前編では貯蓄率の目標を決めることを紹介しました。
簡単に振り返ってみましょう。

月の手取りが25万円として、家賃が6万円、食費を2000円×30日の6万円、光熱費が2万円、携帯やネット回線・サブスク等で2万円、その他日用品等の雑費で1万円としましょう。上記を合計すると月に17万円となり、手取りの25万円から差し引くと8万円が残ります。

そして、貯蓄率20%を目標に決めると、25万円×20%=5万円を毎月積立していきます。

つまり、毎月自由に使える自分のおこづかいは8万円-5万円=3万円となります。
積立投資は毎月コツコツと継続することが鍵なので、あまり高い貯蓄率の目標にしてしまうと、おこづかいが減って続かなくなります。

継続できないと意味がないので無理のない範囲で、それでもできるだけ貯蓄率を上げる方向で調整してみましょう。

貯蓄率は少なくとも10%以上を目標にしたいところです。

2.分相応と足るを知る

分相応(ぶんそうおう)という言葉があります。
その意味は、身分や能力にふさわしいこと、つりあっていることです。

また、足るを知るという言葉もあります。
足るを知るというのは身分相応に満足することを知り、それ以上は求めないようにすることです。

どちらも今の自分の身分にふさわしいレベルを知って、それ以上を求めないことを指しています。

人間は欲求の生き物なので、欲しい物は際限なく現れます。

車が必要になったとき、外車にするか国産車にするか、大型SUVにするかコンパクトカーにするか、新車にするか中古車にするか・・・選択肢はたくさんあります。

誰しも高額な車が欲しくなるものですが、ここで分相応や足るを知るという考え方で冷静に自分に合った選択ができれば、その分しっかり貯蓄に回すことができます。

高収入だったり、資産が多い人は高額な車に乗るのも良いと思いますが、まだ収入も資産も多くない場合は今の自分のステージにふさわしい安価な車を選択する方が良いと思います。

3.自分にふさわしいお金の使い方

高級車などの場合は、さすがにお金がないのに高額ローンを組んでまで購入する無謀な人は少ないと思いますが、もう少し安価なもので日常の中で購入を検討したり迷ったりする場面はあると思います。

その場合に、貯蓄率とおこづかいの関係は自分の欲求を冷静に考える指標になります。

例えば、先に書いた貯蓄率20%を目標にして、毎月のお小遣いは3万円の場合はその金額がその人にふさわしい欲求レベルと考えるのです。
仮にその月に4万円のゲーム機が欲しいと思った場合も、今の自分には月に4万円の趣味の支出はふさわしくない贅沢なものだ、と考えます。

どうしても欲しければその月に購入するのではなく、今月のお小遣いを貯めておいて来月のおこづかいと合算して遣うようにします。

この指標の良いところは、自分の欲しさという感情を論理的に数字でコントロールできることです。

3万円のおこずかいの場合で、既に今月3回外食や飲み会で3万円使ってしまっているときは、4回目の外食や飲み会は自分にふさわしくない贅沢な行動と判断するのです。

もっと外食に行きたければ、自分の収入を上げて自由に使えるお小遣いを増やすしかありません。

4.まとめ

貯蓄率というのは、積立投資を続けていく上で大切な考え方です。
収入は人それぞれなので、貯蓄額よりも貯蓄率という考え方の方がいろいろなステージで参考になると思います。

例えば、貯蓄率10%を維持できない人は浪費家だと言えます。
それが月収100万円でも月収20万円でも同じことで、貯蓄率10%を実現できないとなると今は良くても将来的にお金に困る可能性があります。

このように貯蓄率は資産構築における大事な指標でありながら、この数字を使って自分の欲求を論理的にコントロールできる貴重な武器になることも大きな意味を持ちます。

毎日仕事で忙しくて疲れているときやストレスを抱えているときは、自分にご褒美と言って贅沢品を思い切って買ってしまうこともあるでしょう。
そんなとき、今の自分のステージで自分にふさわしい買い物なのかを数字で判断できる冷静さが資産を積み上げるコツだったりします。

貯蓄率10%から始めて、20%や30%を実現できる頃には逆に資産の積み上げの方が楽しくなってあまり浪費しなくなるものです。
毎年貯蓄率の目標を決めて、少しずつ増やしていきたいですね。

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