漫画 バビロン大富豪で紹介される「黄金に愛される七つ道具」のうち今回は後半4つについて考察してみます。
漫画なので読みやすいですが、ボリューム的には考えさせられるテーマも多いため前編・・中編・後編で分割レビューしていきたいと思います。
多少ネタバレ要素がありますので、これから読んでみようという人はご注意下さい。
この中編では文中の「黄金に愛される七つ道具」について考えてみます。
《前編》
1.収入の十分の一を貯金せよ
2.欲望に優先順位をつけよ
3.貯えた金に働かせよ
《中編》
4.危険や天敵から金を堅守せよ
5.より良きところに住め
6.今日から未来の生活に備えよ
7.自分こそを最大の資本にせよ
4.危険や天敵から金を堅守せよ
投資やお金を増やす方法が攻めの行動だとすると、ここで言うのは守りの行動ですね。
お金が増えるに従って、様々なリスクも増えていきます。
例えば、単純に多額の現金でタンス預金している場合は泥棒に入られて盗難に遭うかもしれませんし、銀行に預けていても通帳やカード、印鑑などが盗難される可能性もあります。
金融機関が倒産するリスクもあります。
そういう意味では一つの金融機関にはペイオフ上限の1000万円以上預けず、資産を分散して複数の金融機関に預けるのも一つの方法です。
また、金融商品ではなく不動産などで保有する場合は、災害に関する保険に入っておく等のリスクヘッジも必要と言えます。
ネット銀行などでは、ログイン時や振込時に生体認証やワンタイムパスワード、スマホを使った二段階認証などが採用されているところもあります。
このように、フィッシング詐欺や情報流出に遭ったときに損害を最小限に抑えるような工夫も一つの方法でしょう。
5.より良きところに住め
これも自分自身が身をもって体験したので、個人的にはかなり上位に入る指針になります。
自分は最大で片道2時間の通勤生活をしたことがあります。
若かったのでなんとかなるだろうと思っていましたが、気づかないうちにかなりのストレスになっていたようで、その職場の仕事はうまくいかず転勤となりました。
また、平均的には通勤1時間前後の職場が多かったのですが、5年前からは通勤15分以内の場所に住み始めて現在に至ります。
この体験で感じたことは、まさに文字通り「Time is Money」です。
時間というのは誰しも1日に24時間しかないので、空白時間に等しい通勤時間を短縮することは、イコール自分の時間の節約に繋がります。
その時間を利用して勉強したり、趣味の時間にあてたり、疲れているときは睡眠時間にも使えます。
つまり時間を大切にすることは、自分の健康や自己の向上に繋がるのです。
自分が若いときはお金の使い方も下手でしたが、同時に時間の使い方も下手でした。
若いときは時間がたくさんあると思い込んでいるので、多少の通勤時間など気になりませんでしたし、たいしたことではないと思っていました。
しかし、時間の節約はそのままお金の節約にも繋がるのです。
余った時間で本を読んだり、お金に働かせる方法を考えたりして、結局自分に返ってくることをもっと若いときに知っておくべきでした。
時間を浪費する人はお金も浪費する傾向があります。
お金は増やす手段がありますが、人生は有限ですので時間を大切にしましょう。
6.今日から未来の生活に備えよ
少し前に年金問題で「老後に2000万円必要」というのが話題になりましたが、未来の生活を想像して、必要なお金について考えることは大切です。
お金を増やす目的の多くは、自分の生活を豊かで安心できるものにするためだからです。
自分と家族が幸せに暮らすためには将来的に総額いくらぐらい必要なのか、だいたいの金額がわかれば目標にできますし、基本的にリスクを負ってそれ以上稼ぐ必要もなくなります。
自分は過去の経験から、おそらく年間で300万円あれば普通の暮らしができると思っていて、年間500万円あればそれなりに余裕のある暮らしができると思います。
とすると、あと40年生きるためには40年×500万円=2億円あれば足りると思っています。
(実際この2億円を溜めるのがかなり大変なのですが・・・)
ざっくりですが、こういう計算が立てば現在のサラリーマン収入とその年数、退職金などから勤労収入が計算できますし、そこで不足する分は資産の運用でどのくらいカバーする必要があるかがわかります。
その必要な金額に応じて、運用する年数やリスクなどを逆算して金融商品や投資手法を考えていけば良いと思います。
そしてこういった考え方は見えない将来を可視化してくれますし、なんとなく先延ばししてしまう将来への貯えを現実のものとして感じられるようになるので、今日からしっかり準備しようと思えますので、地味ですが大事なマインドだと思います。
7.自分こそを最大の資本にせよ
これも文字だけ見れば当たり前のように見えますが、実は奥深いです。
結局何をするにも自分の判断、自分の責任になるので、自分を磨くことが一番コスパが良いという考え方です。
また、自分は不動産投資をやっている関係でつい利回りという考え方をしてしまいます。例えば、5000万円のアパートを購入するとして、年間500万円の家賃収入がある物件は利回り10%などと評価されます。
不動産物件は利回りだけが全てではないですが、その物件の持つ価値の一つのものさしとしてよく利用されます。
では、自分の利回りを逆算してみましょう。
もしあなたが年収400万円のサラリーマンだとすると、一般的な不動産価値指針である利回り10%に当てはめた場合、あなたは4000万円の価値と考えることができます。
もちろん人の命に値段はつけられませんが、あなたが持つ「稼ぎ能力」パラメータみたいな考え方でいけば、あなたは4000万円のアパートとほぼ同じ稼ぎ能力です。
そう考えると、自分の価値って思ったより高く感じませんか?
4000万円の物件はなかなか簡単には買えませんが、あなたにはそれだけの価値があります。
そして、ここまで育ててくれたあなたの親は実際何千万円ものお金をかけて一人前にしてくれたのですから、自分の命も体も大切にしないといけないですね。
ちなみに4000万円のアパートは頑張っていろいろ手を加えて頑張ってもせいぜい利回り15%に上げるのが精一杯です。
そう考えると、自分に投資した場合はそのリターンは青天井ですので、やはりコスパ最高と言えます。
お金を増やす行動を起こしながらも、自己鍛錬も怠らないようにしたいですね。
そして後編に続きます。