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【読書レビュー】生き物の死にざまを読んでみた

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最近はマネーリテラシーなどの実用書を読む機会が多く、ドキュメンタリーや小説などを読むことが少なくなっていたので今回は稲垣栄洋さんの「生き物の死にざま」を読んでみました。
基本的にドキュメンタリータッチなのですが、とても考えさせられる内容でした。

1.どのような人にオススメできる本なのか

この本は生き物の様々な生態をわかりやすく、そしてドラマチックに表現した内容です。
「セミは一週間くらいしか生きられない」みたいな話は小さい頃に聞いたことがあるかと思いますが、このような知識は断片的なもので実際にはどうなのか?と説明してくれるような本になっています。

では、生物に興味のない人にとっては面白くないのではないか・・・と思うかもしれませんが生き物のそれぞれの特徴や生きざまは知らないことも多く、とても興味深い内容でした。

おそらくテレビなどでいろいろな生き物の生態について紹介しているドキュメンタリーには興味を持てない人でも、へぇ~と思いながら読み進められると思います。
また、紹介されている生き物ごとに短編になっているため、時間のあるときに少しずつ読み進められるのもいいですね。
小説で言うところのショートショートみたいな感じなので、長時間の読書が苦手な人でも切りの良いところまで読む感じで楽しめます。

そして、単なるドキュメンタリーと思いきやどんどん読んでいくと人間である自分の生き方を考えさせられるという裏テーマを感じる本になっています。

つまり、自分の生き方を悩んでいる人や、人生の岐路に立っている人、そして何のために生きて行くのだろう、とかあと何年生きられるのか、生と死について深く考えている人、そのような「少し生きることに疲れて、今後の生き方を考えている」人にはとてもオススメできる本です。

きっと人間以外の生き物から学ぶことも多いハズです。

2.今の自分にはどう感じたか

自分は独身で50代に突入したサラリーマンでして、今の仕事や人間関係に多少疲れて(笑)そろそろ本格的にFIREを目指したい状況です。
経済的にFIREまでもう少しかかりそうなので、サイドFIRE的にゆるく働きながら生きていこうとも考えているところです。

今は収入を目的に我慢しながら仕事をしているので、自分の仕事をこなしながらも「早く時間が過ぎて定時にならないかなぁ・・・」と思っています。
お金のために時間を切り売りしている感じですね。

しかし、この本を読んで様々な生き物の生態を知ると「いかに自分が時間の浪費をしているか」を考えさせられます。

昆虫や動物などは人間より寿命が短いのはなんとなく知っていましたが、ここまで壮絶に生きてそして生殖活動をして死んでいくか、とてもいろいろなことを考えさせられました。

人間より寿命が短い分、とても濃い一生を送る生き物たち。
果たして自分がこんなに適当に時間を過ごしていて良いのだろうか?と思わされます。

また、生殖や子孫を残すために必死に生きることの大切さも学べる内容になっています。
独身の自分にはやや心の痛い内容でもあります。

3.印象に残った部分

この本ではセミやサケなど割とメジャーな生き物から蚊やカゲロウ、タコやマンボウなど普段は生態が良くわからないものまで様々な生き物を紹介しています。

自分がとても印象に残ったのは「ハサミムシ」の母なる生態です。
どんな生き物でも卵を産んだり、それを他の生物から守るというのはなんとなく想像ができますが、最終的に子育てと自分の死がこれほどリンクする生き方というのは聞いたことがありませんでした。
詳しく書くとネタバレになるので、ハサミムシの壮絶な母性は本書を読んでみて下さい。

また、蚊の「アカイエカ」の生態もとても興味深い内容でした。
蚊というと人間にとって鬱陶しい存在ですが、その背景には決死の覚悟で人間の住居に突入せざるを得ない大きな目的があり、そのために想像以上のリスクを抱えて行動するというストーリーが壮大です。
命がけで人家に向かい、その多くは実際に命を落とすのですがそれでも生殖のために「生きる」姿こそ生き物が持つ本能だとこの本には教えられます。

どの生き物も本当に全力で子孫を残すために様々なリスクと戦い、それが生きることであり死にざまとも言えるそれぞれのストーリーを持っていることがとても良く描かれています。

4.まとめ

この本を通して得られる情報は「生き物がどのように生きて、どのように死んでいくか」という生物学のような知識がメインとなりますが、実際はそれを知って「人間はどう生きるか」というテーマが隠されています。

他の生き物がこうして必死に生きているのに、寿命も長く知能も高い人間がなんとなく自堕落に生きていて良いのか・・・と言われているようです。

もちろん現代の人間は他の生き物では感じないストレスや人間関係など、様々な苦しみや悩みもあるので単純に比較できるものではありませんが、少なくとも自分の人生を「必死に生きる」という意識は強くなる本だと思いました。

人間は心があり知能があるので、生殖だけを目的としている昆虫や動物などとは異なり生きる目的や楽しみはいろいろ考えられます。
昨今は自分のように独身者も増えていて、結婚や子育て以外の生きがいを模索する人も少なくありません。

自由な生き方が許されている現代において、ある程度の年齢になると自分の生き方や死について考えることが多くなってきますが、この本に書かれている「生き物の死にざま」は本来の生物としての人間について考えさせられる良書だと思います。

逆にそこまで深く考えなくても、単純にいろいろな生物の生態について知って楽しむという読み方もできるので、子供や若い世代にも読みやすい本だと思いました。

生き方にちょっと疲れた現代の大人にはオススメの本ですね。

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